子どもの歯の健康のために

乳幼児食

近年、全身疾患や生活習慣病に対して歯周病が原因となり、影響を及ぼすということは皆さんご存知かと思います。ひと昔前は、歯科への定期検診やお家でのセルフケアが習慣化されていませんでした。そうした理由で、虫歯のリスク、歯槽膿漏のリスク(いわゆる歯周病)がかなり高く、若くして歯を失う方が多かったのです。

 

そこで、子どもの歯の健康を守るために乳幼児からの歯磨きの習慣付けについてご紹介していきます。

 

乳幼児からの歯磨きの習慣付け

 

子どもの歯の健康を守るためには乳幼児期(歯の生えていない歯茎だけの時期)からのケアが必要です。離乳食を食べた後にガーゼで歯茎を拭う事などで、「食事の後にはお口の中をキレイにする」「食べ物以外の物がお口の中に入ってくる」と親子でコミュニケーションを取りながら覚えさせていきます。

生後3〜4ヶ月頃には首が座り、昼夜のリズムが少しでき始めるとともに、「快」「不快」の感情が分化していきます。

7〜8ヶ月頃には歯が生え始めるお子さまもいます。この時期から、少しずつ歯ブラシに慣れさせていく事をお勧めします。また就寝前のルーティンとして「歯磨きをしたらお布団に入って寝る」という流れを作っておくことで、寝かせつけの際にも役立ちます。「三つ子の魂百まで」と言いますから、歯磨きの習慣もこの時期に形成されるのかもしれませんね。

また、歯科医院に通うことにも慣れさせておくといいです。一番最初の歯が生え始めたタイミングでの受診をお勧めします。早期の受診をお勧めする理由として、まず歯科医院という空間に慣れるということがあります。初めての受診が虫歯の治療だと、「歯医者=怖い場所」というトラウマにも繋がりかねません。

フッ素塗布などの予防処置や検診で通っていれば、怖い思いも痛い思いもせずに楽しく通院できます。そして何より、虫歯予防のために塗るフッ素は、生えたての未熟な歯の方が取り込みやすいのです。

 

家庭での親の重要な役割とは?

 

ご家庭で歯のためにお母さんができることは、歯を磨くことに限りません。お母さんには歯医者さんでは出来ない役割があるのです。それが「食育」です。

「食育」と聞くと難しいことをイメージされる方も多いようですが、美味しいご飯を家族で楽しく食べることや旬の食材を食べることなど、「食事って楽しい」ということを是非一緒に感じてください。

それだけでも立派な食育になります。自分がどのくらないの量を食べたらお腹が一杯になるのか、甘い物が好きなのか、酸味のある物が好きなのか、そんなこともお話ししてみてください。

もう一つ、虫歯予防の、ために食事で気をつけてほしいことは、お砂糖の質とダラダラ食べをしないことです。

真っ白い精製されたお砂糖は、虫歯の原因になるだけでなく、中毒性もあり、体を冷やすので、出かけたるだけで避けたいです。お砂糖をやめるのではなく、きび糖やてんさい糖などで代用するといいでしょう。

今はスーパーに行けば簡単にさまざまな調味料が手に入る時代ですが、美味しさと引き換えに、あまり体に良くないものが入っている製品があることも事実です。昔ながらの製法で作られているものを選ぶと体に良いだけではなく、自然とお菓子を欲さなくなりますので、ぜひ取り入れてみてください。

三度の食事以外にお口の中に食べ物が入っている時間を減らしていただきたいので、ダラダラ食べは是非やめてください。お口の中が酸性に傾いている時間が長いほど、虫歯のリスクは高くなりますので、お子さまだけでなく大人もご注意ください。

 

まとめ

 

歯科医院が虫歯予防のためにできることは、ほんの僅かです。ご自宅での愛情たっぷりの食事と毎日の歯磨きが一番の虫歯予防です。

楽しく笑顔で食事をして、歯の大切さも子どもたちに伝えつつ日々の成長を感じていただくといいのではないでしょうか。

 

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